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原色 貝・化石図鑑


by kasekizukan

憧れだった三葉虫 後編

三葉虫の化石を集め始めた頃、誰もが最初に手にするのはアメリカユタ州のエルラシアだろう。5億年前という響きのわりに1000円という安価が不思議で、最初は作り物ではないかとずいぶんと疑ったものであった。やがて社会人となり、お小遣いが千から万の単位へと変わり、多少余裕が出てきたころにランクを上げたのがこの標本である。
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防御姿勢のファコプスである。アメリカ、オハイオ州産のもので、茶褐色の鉱物色が美しい。複眼のレンズに散らばる角状のものは鉱物の黄鉄鉱で、日本人にはなじみがないが、外国のコレクターはこのようなものを好むと言われている。私はいろいろな三葉虫を蒐集してきたが、このオハイオのファコプスを超える美しさの物を見たことが無い、確かにRussia産のオルドビス紀のさまざまな棘棘奇抜スタイルの物は凄い!の一言である。モロッコのパラドキシデスやイソテルスのサイズにも度肝を抜かれたが、やはり世界一の三葉虫はこのオハイオのファコプスであると私は思う。この三葉虫なら何匹持っていてもいいな~、でもその前にお金が続かない。
by kasekizukan | 2010-11-15 23:14 | 三葉虫