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オニフジツボ

だだっ広い砂取場の中を徘徊するが、何も落ちていない。というか標本になりそうなものが落ちていない。昔ならメジロザメや時に大きなホホジロザメを拾うことができたが、今ではそんなことは本当に希になってしました。一時期、ゴロゴロしていたクジラの骨も一向に見無くなった。今日もダメかな~とクモヒトデ狙いで、泥岩を崩していると、かわいらしいおちょぼ口が顔を出していた。

 普通はこいつは砂礫層から産出するのだが、泥層と砂礫層の基底に出てくるとは珍しい。先に泥層に組み込まれ、殻口部分あたりから砂礫層に変化したのである。泥岩から分離させるのは簡単だが、このまま産状が分かる母岩のまま、保存しておくとするか。

# by kasekizukan | 2011-12-27 22:12 | 貝化石

Mizuhopecten?

 私はホタテガイ(イタヤガイ)の化石が特に好きで、よく採集に出かけるのだが、他の二枚貝と比べると、採集がやや困難な場合が多い。普通、層理に対し、平行に含まれていることが多いため、垂直な崖に取りついて採集する場合、決まって途中で挫折するのである。
 化石を採集する場合、普通はその周辺をうまく掘りこんで行って、最後にタガネを打ち込み、母岩ごと掘りおこすという工程を行うのだが、ホタテの場合その殻が薄質なため、採集中の振動や、打ち込んだタガネが岩を押し広げるため、ホタテの殻自体にもヒビが入りやすく、途中でバラバラに砕けてしまうケースが多いのである。
 この個体もその例で、採集中にヒビがどんどん酷くなり、岩から採り出した時は無数の破片となってしまった。短気な私は、その場で捨ててt帰ろうかとも思ったのだが、この日はロクな物を採集していなかったので、しぶしぶ軍手を外し、泥まみれになった破片を出来るだけかき集めた。
 帰宅後、せっせとかき集めた破片をつなぎ合わせたが、復元できたのはここまでだった。そして、ふと思う。何だこいつは?
 ここらはナトリホソスジホタテ、ヒメカガミ、オイドニシキ、アラカワニシキ、ワクヤツキヒが産出する。こいつはそのどの左殻なのだろう?まあ、クラミスではない!コトラでもない!じゃあプラコ?いやいや違う。じゃあミズホ?いやいやあそこからはミズホは出ていないはずだ。しかし、放射肋が鋭い、こんな単純なホタテを同定できないとは、私もまだまだ駆け出しである。

# by kasekizukan | 2011-05-25 18:52 | 貝化石

かぐらざめ

 三郷在住のO氏に案内され、河床に向かって坂道を下った。広い川岸には、まさに洗濯板のごとく、砂泥の互層が見事に突き出している。0氏は、その広く長く続く互層のある決まった場所で立ち止まった。ここから出るよ。そういうと0氏はおもむろにタガネとハンマーを取り出して、層理にそって剥がし始めた。すると30分もしないうちに、鋸状の歯が並んだこげ茶色の長い物を掘りだした。カグラザメの上顎歯であった。
 
 とにかくO氏は眼力というか勘が鋭いというか、現場でいつも驚かされることばかりであった。
これは現場で割った状態のままのもので、まさにベストな産状である。クリーニングはいたって簡単だが、気を抜いてやると、肝心な部分を飛ばしてしまい、そのままゴミ箱へポイ、という経験をした方も多いと聞いている。こいつはおそらく下顎歯だろう。順調にいけば作業は1時間で完了するだろう。

# by kasekizukan | 2011-05-08 23:07 | サメの歯

イタチザメ

 ホホジロザメを10本見つけても、こいつはなかなか出てくれないのだ。
 昔、三重県の一志に化石の採集に行った折、メジロザメばかり出てくる礫岩層から、初めてこのサメの歯と遭遇した時、そのあまりの独特のスタイルとメジロザメの二倍もあるそのサイズに魅了された。その時のサイズは約2cmであった。

 しかし、この場所から見つかるものはみなデカイ。普通で30mm、洋梨クリスティーキャニオンを彷彿とさせるサイズである。こいつは私が見つけた中でも最大のもので、サイズは35mmある。もし歯根が欠けてなければ37mm程度だったことだろう。しかし、上には上がいるもので、40mmというバケモノを見つけた族もいる。
 こいつを採集してから5年、さっぱりあたりがない。

# by kasekizukan | 2011-01-18 23:41 | サメの歯

ホホジロザメ

 ナショジオのTVで、獲物を狙って豪快にジャンプするホホジロザメを見たことがある。体長が数メートルにもなる巨体が、水しぶきをあげ軽々と宙を舞うのである。
 人食いザメとして知られる巨大ザメだが、世の中のイカレたキチガイともが巻き起こす殺人事件で、亡くなる人の数のほうがよっぽど多いことだろう。海の食物連鎖の頂点に立つこのサメも年々数が減っていると言う。

 歯高55mm、このクラスとしては大きな方だが、これで体長はおそらく6mを超えたであろう。更新世中期の当時の関東沿岸域には、ホホジロザメを先頭に、イタチザメ、アオザメ、メジロザメ、ワニザメ、カグラザメが回遊し、陸にはムカシマンモスやムカシジカ、イノシシやタヌキ、鰭脚類なども群れをなしていたことだろう。
余談だが、この程度を見つけるには最低50回は通うはめになる。私の場合、電車とバスで往復5千円。単純に二十五万円だ。しかし、なんと最初の一回で見つける族もいる。しかし、最初の一回で見つけてしまうと、それこそ麻薬と同じである。終わりのないサメ蒐集の道へとのめりこんでいくのである。

# by kasekizukan | 2011-01-17 22:23 | サメの歯

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